和歌の世界 

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伊勢物語  (内田美由紀)

うれしきを何につつまむ  この芽も春の雪ふれば  

 

うれしきを何につつまむ唐衣たもとゆたかにたてと言はましを(古今・雑上・詠み人しらず)

うれしい気持ちを何に包みましょうか。唐衣の袂をもっとたっぷりと裁断しなさいといえばよかったなあ

 

今だったら、「うれしさを」というところでしょうか。

うれしい気持ちを何に包みましょうか。うれしい気持ちに満たされた、すてきな時間。

あなただったら、何に包みますか。

ここでは包むのが唐衣、というのがポイントで、

晴れ着の美しさ、それを着る晴れの場の華やかさ

何においても豊かな晴れの場で、こころいっぱいのうれしい気持ち

それらを包むような唐衣の袖

と想像して

・・・・・・もっと大きく裁てといっておけばよかったわ。(にっこり)

と思うわけです。

2014年5月29日  伊勢物語  (内田美由紀)